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東方美人茶を求めて~峨眉へ

4月9日、辛酉日。農暦三月初三。
この日、私は幻の名茶、東方美人茶を探しに、台湾の峨眉郷へと向かいました。
バスは緑深い山の中を延々と走って行きます。



東方美人茶は、台湾のこの地域でしか採れません。
産量はごく僅かで、幻の名茶と言っても良いでしょう。



獅頭山でバスを降りると、よい香りが辺り一帯に漂い、桂花(キンモクセイ)が咲いていました。日本では9月に咲くこの花は、台湾では4月が開花期だそうです。

山には何本もの遊歩道があり、土曜日だったのでハイキングの人達が来ていました。



私も山を歩き、花や緑を眺め、渓流のせせらぎの音を聞きながら歩き、清らかな空気に浸りました。



さて、私が訪ねた茶園は、獅頭山茶業という、生産から製造、販売まで手がける茶農家さんです。
農薬を使わず、手摘みで、丁寧によいお茶を作っています。



この茶園のお母さんは、お茶作り51年の大ベテランです。お父さんと息子さんで営なまれています。



お店には、お茶の品評会で受賞した額やトロフィーが沢山飾られています。
真ん中がお母さん。向かって右が息子さんの田さん。5年前に勤めを辞めて、家業を継いで茶師の道に入ったそうです。



早速、お茶を飲ませていただきました。
普通の等級の東方美人茶をいただきましたが、お口に広がる甘い芳香に、「あ~、来てよかった~🎵」と感動!



こちらは等級の高い茶葉。葉がとても美しいです。
このように、白い毛のような茶葉が混じることから、白毫烏龍茶とも言います。



さてさて、東方美人茶とは、どのようにして、できているのでしょうか?

稲の害虫ウンカが茶葉につき、葉を食べて、虫が噛んだ所が虫の唾液で発酵します。
それを、丁寧に摘み、発酵させて出来上がったお茶なんです。
素晴らしい芳香がして、甘酸っぱいまろやかな味わいが特徴です。



昔、こうして偶然に出来た茶葉を、ヨーロッパに輸出したところ、その紅茶に似た華やかな香りと烏龍茶の高発酵の濃い味が、オリエンタルビューティーとして、大人気を博したそうです。そして生産が始まりました。

下の写真は、品評会で受賞のお茶の箱。年末までに売り切れてしまうそうです。今度は受賞茶を買いに来ようっと。



でも、よい等級のお茶が手に入ったので嬉しかったです。
田さんは、東方美人の茶葉で紅茶も作っています。ピュアな味わいでメチャクチャ気が上がります。(^o^)

私が、今も大切に飲んでいる東方美人茶は9年前の茶葉ですが、ぜんぜん味が落ちないんです。質問してみると、発酵度の高い烏龍茶は時間が経つほどに美味しくなるんですって。知らなかったー。大事に飲んでいて良かった!



優しく香り高い東方美人茶で、身も心も温かく、また清められて、この山間の茶園をあとにしました。
とても親切で、真面目にお茶を作っているところに巡り会って、本当に良かった。
美しく可憐に咲く山の花々も祝福してくれているかのような1日でした。
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プロフィール

Sofia・Shusei・Lin

Author:Sofia・Shusei・Lin
林 秀靜(りん しゅうせい)
命理学研究家。
鮑黎明先生に八字・紫微斗数・卜卦・風水・相法を学ぶ。その後、玉川学園漢方岡田医院で、先天体質と病気について研究する。2013年より、3年間台湾に留学。張玉正先生に、風水と紫微斗数を学ぶ。帰国後は、執筆と専門書の翻訳をする。
主な著書『日本で一番わかりやすい四柱推命の本』(PHP研究所)。張玉正先生との共著に『【秘訣】紫微斗数1命盤を読み解く』『【秘訣】紫微斗数2格局と開運法』(太玄社)がある。翻訳書は『実証!風水開祖・楊救貧の帝王風水』『【実証】中国歴代帝王・王妃の帝陵風水』(太玄社)がある。著作は70冊以上、累計発行部数は300万部。

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